サパーズ・レディ - 2021.01.23 Sat

今回は本当にプログレの紹介です。
・「フォックストロット」(1972)ジェネシス
イギリスのプログレッシヴ・ロックのバンド・ジェネシスの4作目のアルバムで、ドラムスにフィル・コリンズとギターにスティーヴ・ハケットが参加してからは2作目にあたる。前作のちょっとおどろおどろしい幻想性をさらに発展させたような作品になっている。
聴きどころは大曲「サパーズ・レディ」で、曲が目まぐるしく変化し、摩訶不思議な世界を作っている。演奏も非常に印象に残る。この曲でスティーヴ・ハケットが弾いているのはタッピング(ライトハンド奏法)だと思われるのだが、現在なら当たり前だがこれは1972年の作品である。前作の「ナーサリー・クライム」が初めて録音されたタッピングだといわれる。
ところで、2021年の1月にスティーヴ・ハケットの新作「紺碧の天空(Under A Mediterranean Sky)」が出ました。
今回は地中海をテーマにしたアコースティック・ギター作品ということですが、想像していたよりもシンフォニックな感じの作品で、意外にギター以外の音の比重が高いです(特にキーボード系)。よくも悪くもかつてのクラシック・ギター作品である「ベイ・オブ・キングス」や「モーメンタム」の持ち味だった静かで暗く沈んだ孤独感のようなものは後退していて、ドラマチックでバラエティに富んだ音楽になっています。
ギターはものすごく上手いです。
エキゾチックな部分も目立ちます。特に「修道僧と魔人(The Dervish And The Djin)」の異国的な雰囲気が印象に残りました。
フォックストロット - 2021.01.14 Thu

記事のタイトルで誤解された方もおられるかもしれませんが、今回はプログレの紹介ではありません。
今回のテーマは最近本屋で買って読んだ本の話で(先月だったかな)、「石平の眼 日本の風景と美」(石平、WAC)に関する話です。日本のさまざまな風景写真が載っていて、それにまつわる文化論を展開していくというものです(この本の写真のほとんどは著者自身の手によるものです)。
読んで感じたのはまずテーマがはっきりしていて読みやすいということと、あと著者の人柄ですね。「この本を書いた人はここに乗っているような日本の風景や文化が本当に好きなんだなあ」という気持ちが強く伝わってきます。
私もこの本で日本の文化を学ぼうと思います。