銀のハモニカ吹く人が - 2021.03.30 Tue
ビロードの闇 - 2021.03.24 Wed

昔アラン・ホールズワースの「ベルベット・ダークネス」を初めて聞いた時は、本当にこれがあのホールズワースの作品なのかと疑いました。ものすごく作りが雑な感じがするし、曲に作曲者独特の個性があまり発揮されていないような気がします。
ただ、意外にもこの作品は本や雑誌などで取り上げられていることがままあり、しかもこれが好きだという人も散見されるので、それならばこの作品には、私が見抜くことができなかった何かよい部分があるはずです。
おそらくこれは「アラン・ホールズワース」という名前のせいだと思います。別のアーチスト名であったなら「悪くない音楽だな」くらいに思っていたかもしれません。
というか、他のソロ作のクオリティがあまりに高すぎるということなのだろうなあ。
蛇魔女 - 2021.03.23 Tue

・幻惑のブロードウェイ (ジェネシス 1974)
ピーター・ガブリエル在籍時の最後の作品。2枚組のコンセプトアルバムで、実に壮大な音楽物語になっている。
このアルバムの物語は、プエルトリコ人の青年レエル(RAEL)が兄を捜して旅をする、という内容である(ようだ)。
前作「月影の騎士」と比較するとちょっとひねった不可解な感じがある。決して難解な音楽ではないが、曲の雰囲気がコロコロ変わるし、対訳を読んでも正直何を言っているのかよくわからないところが多い。この、音楽の美しさ(出来のよさ)と不可解な雰囲気とがまじりあった感じが、本作の持ち味だろう。
初めて聞いたジェネシスのアルバムがこの「幻惑のブロードウェイ」だった。特に「蛇魔女(ラミア)」のギターソロには当時感銘を受けた。この曲のギターソロは、それまでの私のエレクトリック・ギターに関する感覚を根本から変えた。